002 悪心を切り捨てる心

 

 

自らの内に非なるものは無いと思い込む人間は、自らの現状の意識段階が未だ見えていない一次元意識の人間であります。

それは心の内部に潜む利己心の魔が心の中を撹乱して見え辛くしているのです。

自らの正体を暴かれないように反省の出来ない状態に内部操作してくるからである。

しかしこの利己心の魔を創り出し育ててきたのも本人自身の甘えであり怠けであったのです。

常日頃から小さな積み重ねで習慣化してきた性癖や性格が、まるでルーチン作業化した機械のように、同じ性癖や性格を内部抑圧として強要してくるのです。

この内部抑圧に従わないと本人の心がモヤモヤしたりイライラしたり、溜まりに溜まったストレスに気持ちが突き上げられて、その感情の起伏(苦しみ悲しみ)に耐え切れず、ピンと張り詰めた心の糸が簡単に切れてしまうのであります。

感情的に激昂して他人の忠告が素直に聞けない状態に陥ったなら、既に利己心の魔の思い通りに操作された操り人形(一次元意識)となっているのです。

こうした利己心の魔を見い出す為には原点を顧みる気持ちが必要であります。

利己心の魔は冷静な瞳で見つめ返されたなら正体を現さざる負えないのです。

更に内部に潜む悪心(利己心の魔)を自らの意志で放逐(切り捨てる)する必要があります。

貴方(利己心の魔)は私の心の中に居座り続けてはならないものであると、勇気を持って悪心(利己心の魔)を廃除しなければならない。

現代人の中には悪しき心も人間らしい部分だと自己防御する人が多く存在します。

しかしその甘えが利己心の魔を隠し持つ温床となり、その怠けが利己心の魔を助長させる餌となっているのです。

全ては自分の心でありながら自分自身で自己反省が出来ない(しようとしない)ことが問題であるのです。

人として良い言動か如何かを見直す為には、相手の気持ちも考慮する余地を自分の心の中にも用意しなければならない。

しかしその心の余地を取り去って感情的に激昂させているのが利己心の魔であるのです。

人間関係の中で感情的な気持ちが噴き出すなら、一旦は立ち止まって(思い留まって)小さな息を吐き出してみると良いでしょう。

ちょっと待てよ…と、自分の気持ちと向き合う瞬間(心の余地)が生まれるはずです。

それでも高ぶる感情が抑えられないなら、その問題を一旦は保留にして其の場を離れ、何度も深呼吸して気持ちを鎮めてから再び問題に対峙すれば良いのです。

 

 

 

 41 むすび大道 【自己確立編】 一次元