038 他者批判の根本原因
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一次元意識であればこそ、自意識を最優先にして力強く生きて行けるのです。 一次元意識であればこそ、他者の心ない言葉を気にせず歩めるのです。 これは自我意識の縛りを超越した人間の一次元意識を克服した姿であります。 しかし自我意識(一次元意識)を引き摺ったまま相対的な二次元意識を演じようとしても、未だ生半可な魂心境であるため、自らの威信を不完全なまま貫く一次元意識の人間は、相手に対する言動が他者批判となり易いのです。 一次元意識を超越した人間であれば自己反省を繰り返して、自らの汚点を解消しているはずですが、反省が苦手な一次元意識の人間には、自らの立ち位置しか認識出来ず、他者の気持ちなど我関せずで、好き勝手な自己解釈を展開して他者批判を浴びせるのであります。 つまり他者批判の根本原因は、一次元意識を超越することが出来ない軟弱な精神にあると言うことです。 自己反省が出来ない(しようとしない)心の中に、反省をしたくない(自らの汚点を認めたくない)気持ちが宿っているのです。 この気持ちは心に植え付いたコンプレックスでもありますが、そのコンプレックスを認めると自分自身が崩壊してしまうような恐怖感が沸いてくるのでしょう。 コンプレックスの隠蔽には極度な自尊心が関わっております。 この自尊心が歪んだプライドとなって尚更に自分の汚点を認めたくないのです。 負けず嫌いな性格や、お山の大将を気取る優越感などが、過剰な自意識を確固たるものにしてしまいます。 しかし自らの未熟さを薄々感じている者は、その未熟さを他者に知られないように、心の奥底に隠し持つのであります。 そうしてその未熟さが露見しかけると、手当たり次第に周辺汚濁をはじめるのであります。 周囲の評価を気にしない人徳者は、他者から何かを言われても感情的に成らず、状況を確認しながら直ぐさま対策を練るのであります。 |