074 自己認識の欠如は隷属

 

 

自力の脱却が真なる目的意志(自力と他力の融合)であると言うことでしたが、自己限定の殻を自ら打ち破ることが一次元意識を克服するとしても、自己認識そのものを放棄してしまったなら、個性としての自主性が分からなくなるのです。

自分の現状を把握する意識が無くなってしまったなら、単なる盲目の暴走自動車と同じで、辺り構わず好き勝手な運転を謳歌して、何れ何処に自ら衝突して大破する運命になるでしょう。

どんなに優秀な機能が備わっていても、思考する意思と現状を把握して軌道修正をする意識が無ければ、やはり機械仕掛けのロボットと同じであります。

自らの意志で物事を考え、自らの意志で感情をコントロールし、自らの意志で心の傾向性を見定め、自らの意志で間違いを改めて行く…。

こうした尊い意志を自発的に機能させることで、人間は真人間としての心を維持することが出来るのです。

自己認識の欠如は人間を隷属的立場に追い込み、突発的な衝動や感情的な暴挙を自らの意志で抑えられないなら、負の連鎖(悪衝動や悪感情)に支配された奴隷としての人生を辿ることになるのです。

人間としての本懐は自立(自律)にあるはずで、自らの意志で心の歪みを律することが、社会人として大切な心構えになるのである。

ここに自力の本筋があり、個性を悪に染めず善に向かわせる自力的精進が期待されるのであります。

限りなく薄める必要がある自力は我欲心であり、独善横暴の支配欲である。

自分も社会の一員であることを忘れず、個人的な楽しみのみに走らず、より多くの人々の幸せの為に、今の自分が何をするべきかを思慮し配慮して、現行の時代に社会貢献する貴方でありますように…。

更に次代の若者たちの幸せの為に貴重な礎となる活躍を残す貴方でありますように…。

自分の為だけではなく、人のため国のため人類のために自力を発揮することで、貴方の個性は重要な意義(使命役割)を発揮するでありましょう。

これは一部の特別な人のみに当て嵌まる真理ではなく、総ての人間に漏れなく当て嵌まる真実であります。

 

 

 

 41 むすび大道 【自己確立編】 一次元