085 現象界は誤謬の中にある

 

 

三次元世界は複数の人々が互いに意識を持ち寄って話し合い、語るべきものは語り、譲るべきものは譲り、お互いの立場を分かり合いながら、今現在の自分が出来うる努力を自発的に行える人間が共に住まう世界であります。

しかし個別主義に囚われ、自己限定の殻の中に閉じ籠り、自己都合による損得感情に明け暮れる内に、三次元世界に居ながら、自己中心的な一次元意識や利害ばかりを気にする二次元意識で生きる人間が増えてしまいました。

そのため彼ら(一次元意識・二次元意識)が発する悪思念や悪想念が虚空に飛び交い、今や現象世界は誤謬の中にスッポリと包まれた状態になっております。

誤謬とは心のゴミやチリなどを指していて、人間関係を崩す働きをする五毒(我欲・欺瞞・愚弄・下劣・傲慢)に該当します。

個人的な五毒は個人の努力精進によって克服することが出来ますが、この五毒が八岐大蛇(負の集合概念)に膨れ上がってしまったなら、もはや個人の力量では太刀打ち出来ない悪概念になるのです。

悪意は自と他の隙間に入り込んで、人々の心を引き離して孤独の淵に陥れるのです。

そうして自己限定の隠れ蓑に身を隠す一次元意識人間や、自己都合の損得感情に依存する二次元意識人間となって、世の中の理不尽を故意に量産する迷妄者になるのであります。

そのため地上世界には鍔迫り合い(争い)や横暴な搾取(奪い合い)が頻繁に捲き起こるのである。

自分の気持ちだけを頑なに貫いて得手勝手な振る舞いをする一次元意識人間や、他人の気持ちを考えず自分の利得確保に奔走する二次元意識人間が、我が物顔で三次元社会の秩序と調和を掻き乱しつつあります。

だからこそ負の社会概念と成りつつある精神世界を大浄化しなければならない。

これは一人や二人で成し得る仕事ではなく、善に生きる覚者たちが手と手を結び合って協調し合わなければ成し得ない大事業なのであります。

 

 

 

 41 むすび大道 【自己確立編】 一次元