086 形あるものは何れ滅びる
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迷妄者たちが真に欲しがるものは個人的な安心感であります。 其の手で掴むことが出来る個性の確立であり、其の足で踏み締めることが出来る個人的な実感である。 個としての尊厳や自由を求め、目で見える増幅増量を求めて止まないのです。 だから迷妄者(一次元意識・二次元意識)たちは形に囚われ見た目に拘るのです。 しかも心の世界に展開する精神性を正しく見ようとしない…。 霊的世界の真相をリアルに見せられると自分の不確かな立ち位置が見えてしまい、今まで正論だと信じてきた自分の本性が、実は全くの紛い物であったと分かってしまうことを恐れているのです。 そのため自己反省が出来ない(しようとしない…)人間になってしまったのであります。 つまり本当の霊的な人格(本来の魂心境)が低俗であることを認めたくないのでありましょう。 本来の徳性状況が停滞している事実を受け入れたくないのでしょう。 これは歪曲した偽りのプライドが巻き起こす迷妄状態であります。 高貴な精神性の扉を自ら閉ざして見えなくしているのは、固定観念に閉じ籠る偽りの自分である。 精神性を自ら閉ざしてしまうからこそ尚更に物質的な栄華を欲しがるのです。 物質的な形態の中に独自性を追求すると、型破りな無鉄砲人間が出来上がるのです。 形あるものは何れ滅びる運命にあります。 諸行無常の現象世界のみに夢を描いていると、精神性の高揚は道を閉ざしてしまいます。 魂の高揚(生長)は形にある訳ではなく心にあるのです。 如何なる心を魂に懐くかによって、人は一次元意識や二次元意識に成りますし、四次元意識や五次元意識以上にも成れるのであります。 また心の法則(因果の理法)が解れば、正しい自己反省が出来るようになるのです。 |