091 個我の悟りは初期設定
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それでは自己確立の纏めとして、個体について幾つかの見解を示すことになります。 人間としての悟りには段階があります。 この悟りの段階には物理的な解脱を迎える小悟、霊性的な覚醒を得る中悟、神性的な悟性を貫く大悟…。 こうした魂の発展段階を経過して、本来の魂の故郷に帰還することが、個生命としての永遠なる旅路になるのです。 魂は単体に向かうことが進化ではなく、総体に帰ることこそ本当の進化である。 つまり魂は単体に向かえば霊性としては退化となり、総体に帰依することで本来の進化を果たす事になるのです。 そうして個生命が総体に帰依する過程で如何なる道筋を辿ったかによって、その努力精進の質と量を公平に評価されて、霊格や神格が発揮されるのであります。 この霊格や神格は魂が発する光明(霊的オーラ)の色合いや度合いによって、対外的な視野で観ても解るような明らかな霊性光明であり神性光明であるのです。 例えば小悟(物理的な解脱)に近ければ近いほど、色合いは濃厚であり度合いは薄暗くなる…。 それとは逆に大悟(神性的な悟性)に近ければ近いほど、色合いは透明に向かい度合いは目映い光明を発するのである…。 一次元意識や二次元意識の魂心境では物理的な解脱(小悟)など有り得ない段階なので、霊的な光明などは縁がなく、自我の強さに応じた影が濃くなる傾向にあります。 つまり自分自身の心が毒我に染まれば、その我の強さは障壁となって自分一人のみならず、周囲の人間にまで影を落とすことになるのです。 そうなると先ずは自分自身の解脱(脱一次元意識)から全てが始まることになります。 個我の悟り(小悟)は総体の悟り(大我)に近付く為の初期設定である。 この初期設定(小悟)を経てこそ始めて本来の中悟・大悟の可能性が開かれるのであります。 |