096 古より続く個全の戦い
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自己確立(個性の確立)は一次元意識を克服する為に臨むのであり、自己限定の殻の中に閉じ籠る為に在る訳ではないのです。 個性を正しく確立する為には現状把握(自己反省)と軌道修正(心の清掃浄化)が必要でありました。 近年では自己限定(一次元意識)に閉じ籠る人間が増え続け、三次元世界に住んでいながら未だに一次元意識を引き摺って生きている迷妄者が多く存在します。 しかしこうした一次元意識人間は現代に特化した人種ではなく、太古の昔から歴史の興隆期あるいは転換期には存在したのであります。 文明の興隆期に迷妄者(一次元意識人間)が量産された理由は人間のエゴであり、地上世界発祥の技術力(物理的機械科学や現象的思想哲学)に依存した驕り高ぶりでありました。 つまり霊性を見失いがちな時代は一次元意識人間が多くなり、正しい霊性が開花された時代にはアセッション(魂の次元上昇)が起きて、時代精神を底上げされたのであります。古より続く個と全の戦いは、現代も規模の大小に関わりなく至る所で巻き起こっている…。 これが時代精神を陥没させたり興隆させたりしている人間の性でもあります。 個別意識(低次元意識)に思考が片寄れば、人間は窮屈な心で世間を覗き見るようになりますし、全体意識(高次元意識)に思考が昇華すれば寛大な心で社会を営むようになる。 個別意識(低次元)が量産された時代には事件事故が絶えず、戦争や疫病が頻繁に派生して、大きな自然災害にも襲われるようになります。 しかし全体意識(高次元)が 地上世界に浸透した時代には社会が安定して、未来を開く文化文明や、過去を清算する思想哲学などが起こり、正しい宗教観を多くの人々が心に懐いて、安定した発展繁栄を辿る事になります。 真なる繁栄は、正しい調和が進化した姿であり、大調和は其のまま大繁栄に繋がるのであります。 人間の意識が個に向かうか全に向かうかで暗黒時代も黄金時代も呼び込み引き寄せる事に成るのです。 |